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未来の理学療法を体験!日本理学療法学術大会参加報告と超音波エコー活用への示唆
2025-6-25【カテゴリー】PTの仕事/POSの本音/回復期リハ部門 課長より/キャリアアップの秘密

先日、2025年5月31日(土)と6月1日(日)に東京国際フォーラムで開催された第60回日本理学療法学術大会に参加する貴重な機会をいただきました。今回は、私が所属する研究室の長であり、当院と提携している森ノ宮医療大学の工藤慎太郎教授のハンズオンセミナーにアシスタントとして参加させていただいたご報告をさせていただきます。

『近未来の運動器理学療法評価の実践』:超音波エコーで“見える”徒手療法

今回アシスタントを務めさせていただいたハンズオンセミナーは、『近未来の運動器理学療法評価の実践~動作観察と触診、徒手療法を可視化する!~』という、非常に興味深いテーマでした。工藤教授による60分間の講義の後、60分間の実技・体験が行われる計120分の濃密なプログラムです。

私は、実技セッションにおいて、超音波エコーを用いた脛骨神経周囲の理学療法を担当させていただきました。

当日は2,000名を超える参加者の中から、募集開始から半日も経たずに定員に達したという48名の方々に実技を体験していただきました。セミナー会場には合計6つの実技・体験ブースが設けられ、そのうち4つは超音波エコーを用いた実技、残りの2つは「近未来の体験」ブースでした。受講者の皆さんは各ブースを10分ずつ、合計1時間かけて巡り、最先端の技術に触れていらっしゃいました。

受講者が抱える「壁」:超音波エコー活用の現状と課題

セミナーには、エコーにあまり触れたことのない方から、仕事終わりに自主練習に励んでいらっしゃる方まで、様々な経験レベルの受講者がいらっしゃいました。驚くべきことに、実技終了時には皆さんが神経周囲を鮮明に描出できるようになっていました。これは、超音波エコーが適切に指導されれば、短時間での技術習得も可能であることを示しています。

しかし、その先の応用技術になると、約2割の方が習得できた一方で、約8割の方が難しさを感じているようでした。実技中に特に多くいただいた質問は、次のようなものでした。

  • 「エコー画面に何か映っても、それが目的とする筋肉や神経なのか判別できない。」
  • 「どこを触れば効果的な治療に繋がるのか、またどのような症状改善が期待できるのかが分からない。」
  • 「院内にエコーを教えてくれるスタッフがいれば良いのだけど、そこに困っている。」

これらの問いに対し、私たちは「私たちも解剖学書や解剖アプリを参考に、一つひとつ正しいかを検証している段階です。効果に関しても、『この組織にアプローチしているのだから、このような効果があるはずだ』と仮説を立て、検証を重ねていますが、まだ解明されていないことも多くあります」とお答えしました。

このやり取りは、超音波エコーを臨床で活用する上での共通の課題が「画像の解釈」と「効果への結びつけ」にあることを浮き彫りにしました。そして、それをサポートする経験豊富な指導者の存在がいかに重要かを再認識させられました。

当院で超音波エコーを学ぶ:経験者がサポートする環境

当院には、私を含め超音波エコーの外部アシスタント経験者が3名在籍しています。私たちは、超音波エコーの基礎から応用、そして臨床での実践に至るまで、質の高い知識と技術を提供できる体制を整えています。

また、有志による勉強会や練習会も月に2回以上継続して開催しており、安心して学びを深めることができる環境です。

超音波エコーを用いた理学療法に興味をお持ちで、「自分のスキルアップを目指したい」「患者さんへのより質の高い治療を提供したい」とお考えの理学療法士の皆さん、ぜひ東大阪病院で一緒に学びませんか?

現在、理学療法士の募集を行っておりますので、ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ一度、当院へ見学にいらしてください。未来の理学療法を共に追求し、患者さんの笑顔のために貢献できることを楽しみにしています。

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社会医療法人有隣会 東大阪病院

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 ・急性期リハビリテーション課
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