リハビリテーション部管理職ブログチーム作業療法士Kです
新型コロナウィルスの影響で、当院は面会を禁止しています。
全病棟です。
ご家族のみなさん、ご親戚のみなさん、お知り合いの方々から「一目だけでも面会を・・・」というお声をいただきます。
ごもっともだと思います。
しかし、病院もご入院中の患者さん、外来の患者さんの命を守るという責任があります。
この方だけは良いだろう、少しの時間だけなら良いだろう、今日は良いかも・・・と曖昧な判断で面会の良し悪しを決めて、万一のことがあってはならないのです。
そのために、みなさんのお気持ちは十分に、痛いほど分かっているのですが、全病棟面会禁止としています。
そんな中、緩和ケア病棟入院患者さんのご家族より、グループライン(テレビ電話)を利用し、患者さんの普段の様子を映してほしいとご要望をいただきました。
当院の緩和ケア病棟でのリハビリはご本人、ご家族がしたいことを大切に考え、ご希望を叶える支援を行っています。
今回は、主治医、病棟看護師長、看護師さんと協力して、ご家族の希望の時間帯にリハビリを行いました。
その様子を、ご家族が用意されたタブレットを用いて、テレビ電話する形で、ご家族に見ていただきました(もちろん普段のケアの様子を写真や動画でもその都度お送りしています)。
(リハビリ中のテレビ電話の様子)
この効果は絶大でした!
この患者さんは、私たちスタッフが声掛けをしても反応が乏しく、布団を深くかぶったままということが多かったにもかかわらず、この取り組みをはじめてからは、必ず食堂スペースへの離床ができ、ご家族の顔を見るなり、自発的な発話も増えてきたのです。
また、ご本人から
「コーヒーが飲みたい」
との要望もありました。
早速、言語聴覚士の嚥下評価後、ご家族の了解も得て、コーヒーを飲みながらのテレビ電話が実現しました。
そして、それが日課になりました。
(ご家族とのコーヒータイムの様子)
また、グループラインを利用しているため、複数での見学が可能となり、ご家族で時間を合わせて、ご家族同士でも会話をされていました。
世間的に3密、外出自粛などが長引き、不満や不安が鬱積している中、ご本人・ご家族は緩和ケア病棟のケアやリハビリを楽しみにされ、
満足していただいていると感じることができました
緩和ケアでのリハビリは、
ご本人やご家族、その周りの方々に希望を与えることができる仕事
のような気がします。いや、そうだと思います
「リハビリテーション=生きる希望」
こんな時期、こんな時代だからこそ、まだまだ何かできるはずです。
私たち東大阪病院緩和ケア病棟に関わるスタッフは創造することをあきらめません。
患者さん、ご家族のみなさんの笑顔に繋がることをカタチにしていきます。
今回も勉強させていただきました。
ありがとうございました。
写真の御提供はご家族から許可をいただいています。
本当にありがとうございました。
文責:作業療法士K
*無断転載禁止
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