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頸椎症性脊髄症の方への作業療法士の勉強会を開催しました!
2019-1-12【カテゴリー】OTの仕事

みなさま、こんにちはニコニコ
リーダーブログチームの作業療法士Kです。 

今回は、昨年12月に実施した、作業療法部門勉強会についての報告です。

テーマは上肢機能

特に、頸椎症性脊髄症の患者さんへのアプローチに絞って発表をしました。

頸椎症の方は、運動麻痺・感覚障害等の治療で難渋することが多かったので、介入の視点やアプローチの幅を広げる必要があると感じていました。 

内容を大きく分けると

 ① 頸椎・頸髄の解剖
 ② 運動・知覚の伝導路
 ③ 頸椎症の病理と予後
 ④ 上肢への治療

   (神経筋再教育・IVESを用いた治療・知覚再教育) 
 ⑤ 症例紹介 

です。 

頸椎・頸髄の解剖、伝導路に関しては、灰白質・白質を細部まで分析し、頸髄の狭窄・圧迫などでどの部位にストレスがかかると、どんな症状が出るのか考えやすい様にまとめました。
上肢へのアプローチには亜脱臼や痙性のある方への電気治療の考え方や導入方法、筋肉をしっかりとらえられるように実技を交えて、触診、IVESでの低周波治療のデモンストレーションを行いました。リーチングに課題がある方を想定し、三角筋と上腕三頭筋に電極を装着し、リーチングをアシストしてくれることを期待した治療内容を勉強しました。 
 
(IVES治療場面の練習の様子) 

知覚再教育は、必要な評価、重症度による再教育プログラムなどをまとめました。 

知覚再教育については、作業療法の事例集での検索でも新しい感覚障害のアプローチは、なかなか見当たりませんでした。知覚に関する治療は、伝導路の障害部位により障害を受ける知覚モダリティが異なり、残存知覚によって代償される可能性があるため、リハビリテーションの分野でも研究が遅れた背景があることが分かりました。
今回は、そういった背景の伝達と触覚の回復が見込める場合と見込みづらい場合でのプログラムの選択等を学びました。

今回の勉強会は、半年以上前から担当した5人のメンバーで相談しながら実施してきました。その中で、さらに2班に分かれて、解剖学中心のチームと上肢へのアプローチ中心のチームに分かれて各自が文献や過去の学会内容などを調べて月に一度全体で集まって相談して進めてきました。
目的とする文献が見つからなかった場合は、他の人が調べてみる等互いにフォローしながらすすめました。最終的に、十分な情報を探しきれなかった部分もありましたが、今後の課題として取り組んでいきたいと思います。 

勉強会では、頸椎症性脊椎症の病状の理解と評価、アプローチについてチーム内でまとめて発表しました。当院には回復期リハビリテーション病棟があり、今回勉強会のテーマとなった症状を有した患者さんが入院されることも多いため、今後の治療に活かしていけるように、差作業療法士全体で意識して取り組んでいきたいと思います。 

文責:作業療法士K 
*無断転載禁止

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