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栄養課
2011/12/29
  嚥下食の導入について

10月から嚥下食をさらに充実させました。

【背 景】
日本での死亡率の推移

 

 

 

 

日本の死亡率の推移です。以前4位であった肺炎の死亡率は昭和55年ぐらいから徐々に上がり、平成23年には脳血管疾患を抜き3位となっています。
入院肺炎症例における誤嚥性肺炎とそれ以外の肺炎の割合 Teramoto,S.et al.:J Am Geriatr Soc 56:577,2008

 

 

 

 

 

日本全国の病院における入院患者の肺炎割合です。白色が誤嚥性肺炎以外、青色が誤嚥性肺炎となっています。年齢を重ねるにしたがって、誤嚥性肺炎の割合が増え、80歳以上の患者さんの90%以上が誤嚥性肺炎で入院していることがわかります。このことから誤嚥性肺炎を予防していくことが患者さんのQOLの保持、ひいては死亡率の低下につながると考えられます。

【誤嚥性肺炎の原因と対策】

原因は大きく3つ考えられます。

1つ目は唾液の流入

2つ目は胃からの逆流

3つ目は食事したものの流入です。

唾液の流入や胃からの逆流は看護師や言語聴覚士が対策をたて取り組んでいます。

3つ目の食事したものの流入については、適切な形態・物性の食事を提供することで予防することができます。そこで今回、言語聴覚士に協力をもらい、嚥下食の整備に取り組みました。

【具体的な対策】

まず、嚥下食を整備するにあたって、何を参考に、どのような硬さ・形態の物を作っていくのかということを決定していく必要がありました。嚥下食の分類を示すものとして、嚥下ピラミッドというものがあります。
嚥下食ピラミッド

 

 

 

 

 

 

これは一般的に良く知られているものでありますが、急性期患者さんに適応しているため、回復期リハビリ病棟や、高齢の患者さんには適さないということがわかりました。そこで慢性期の患者さんにあうように作られた、日本摂食嚥下リハビリテーション学会が作成した嚥下調整食分類2013を基準とすることにしました。当院の食事に当てはめてみると、
嚥下調整食分類2013

 

 

 

 

 

コード0Jはお茶ゼリー、0tはとろみ水、1Jはゼリー食、2-1はミキサー食、2-2はミックス食、4は完ぺきではありませんが、きざみや一口大きざみがあてはまります。ゼリー食は今まで単品で提供していましたが、今回何品か組み合わせて提供できるように変更しました。当院では存在していないコード3については新規に導入することとしました。

嚥下食3

 

 

 

 

今回導入する食事は管理栄養士と言語聴覚士による試作と試食を繰り返し、できあがりました。ブロッコリーは茎をとって15分ゆがいたあと味付けし、大豆は圧力なべで40分調理、魚は市販のムース食を利用するなど、食材ごとに、噛まなくてもよく、舌と上顎でつぶせるということを目安に調理時間を細かく決め、加熱しても適さない食品はゼリー食にすることにしました。

【患者さんの感想】

嚥下食導入後、患者さんや各職種の職員から感想を集めてみました。

患者さんからは「おいしかった」

看護師からは「嚥下食を召し上がられた患者さんはムセることなく食べられていた」

言語聴覚士からは「咀嚼で疲労しないため、患者さんが喜んでおられた」

他にも「口腔保持が苦手な人はきざみ食よりも嚥下しやすい」「口腔内の残渣が軽減した」などの意見をいただきました。

これからも患者さんに喜んでいただける食事を提供できるように日々創意工夫に努めていきます。