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GIST(消化管間質腫瘍)
GIST(消化管間質腫瘍)とは
GISTは、Gastrointestinal Stromal Tumorの略称で、消化管間質腫瘍と呼ばれ、胃や腸などの消化管にできる悪性腫瘍の一種です。胃がんや大腸がんとは異なる病気です。
消化管の内側の壁は粘膜におおわれており、その下に筋肉層があります。GISTはその筋肉層から発生し、粘膜を下から押し上げるように腫瘤ができます。発生する部位は胃や小腸が多く、食道や大腸はまれです。
発生頻度は10万人あたり1~2人程度と報告されています。
症状
多くの場合、早期では無症状です。腫瘍が大きくなると、吐き気や腹痛、腫瘍からの出血による下血、血便、貧血などの症状があらわれることがあります。
いずれもGISTのみに特徴的な症状ではないため、早期発見が難しい病気です。
診断
内視鏡検査、CT検査などで診断をおこないます。
腫瘍の大きさ、転移などの状態によって治療方針が変わります。
治療
治療には大きくわけて手術治療と薬物療法があります。
手術:臓器機能温存を考慮した部分切除が行われることが多いです。
薬物療法:手術を行った後でも再発リスクが高い場合、薬物療法の適応になる場合があります。また、手術で切除できない場合の治療として薬物療法を行う場合があります。
文責:東大阪病院 外科・消化器外科 医長 太田 将仁