クリニック透析における急変防止と最新BLS2026-9-3【カテゴリー】その他/質向上への取り組み
東大阪病院附属クリニック外来透析では、スタッフが安心・安全な医療を提供できるように、定期的に勉強会を行っています。
今回は、最新のBLS(Basic Life Support/一時救命処置)をテーマに、「心停止の予防」と「感染拡大時のBLS」について学びました。

BLSは、心停止後の胸骨圧迫やAED対応だけでなく、心停止を未然に防ぐ視点がとても重要です。特に透析室では、高齢の患者さんや心疾患、糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方が多く、急変のリスクを常に意識した観察が求められます。
勉強会では、患者さまの急変に早く気付くために、キラーシンプトム(危険な症状)を見逃さないこと、そして早期警告スコアを活用して変化を客観的に捉えることの大切さを確認しました。
血圧低下、不整脈、胸痛、呼吸苦、意識変化、冷汗、顔色不良など、普段と違う小さなサインは、心停止の前触れとなることがあります。
「いつもと違う」という違和感を大切にして早めに医師へ報告し、多職種で情報共有することが、心停止予防につながります。
日頃の観察力と判断力は、透析看護に欠かせない重要な力です。
また、早期警告スコアを用いることで、患者さんの状態変化を数値として捉えやすくなり、急変のリスクをチームで共有しやすくなります。
こうしたツールを活用しながら、患者さんのわずかな変化を見逃さないことが、重症化を防ぐ第一歩であることを学びました。
心停止が起きた際には、早期認識・通報、早期CPR、早期除細動、救急医療への連鎖という「救命の連鎖」が重要です。
急変時は一人で対応するのではなく、役割を分担しながら迅速に動くことの大切さも再確認しました。
次に、「感染拡大時のBLS」についてです。
感染症流行時には、患者さんの命を救うことはもちろん、救助者や周囲への感染拡大を防ぐことも重要です。
そのため、日頃から医療従事者はサージカルマスクの着用と眼の保護(アイシールドやフェースシールド)を徹底することが基本となります。
また、心肺停止が疑われる患者さんに対しては、エアゾルの拡散をできる限り抑えるため、患者さんの口と鼻をサージカルマスクやタオルなどで覆ったうえで対応することが基本となります。
一方で、感染対策を意識するあまり胸骨圧迫が遅れてしまっては、救命率の低下につながります。感染対策と迅速な救命処置を両立するためには、手順を理解し、日頃から確認しておくことが必要です。
勉強会には、経験豊富なスタッフだけではなく中途採用のスタッフも参加し、それぞれの視点を共有しながら学ぶことができました。
「基本の大切さを再確認した」「キラーシンプトム(危険な症状)や早期警告スコアを意識して観察する重要性が分かった」といった声も聞かれました。
今回の学びを日々の看護に活かし、心停止を予防するための観察力と、患者さんの急変に早く気づく力、そして急変時に迅速かつ安全に対応できる実践力を高めていきたいと思います。
患者さんが安心して透析治療を受けられるよう、スタッフ一同、知識と技術の向上に努めてまいります。
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社会医療法人有隣会 東大阪病院
看護部
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