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橈骨遠位端骨折のリハビリテーション
2018-7-13【カテゴリー】OTの仕事

皆様、こんにちはニコニコ

管理職ブログチームの作業療法士Yです。

今回のテーマは

 「橈骨遠位端骨折のリハビリテーション」 です。

橈骨遠位端骨折とは?

手のひらをついて転んだり、自転車やバイクに乗っていて転んだりしたときに、前腕の2本の骨のうちの橈骨(とうこつ)が手首のところ(遠位端)で折れる骨折のことを言います。特に閉経後の中年以降の女性では骨粗鬆症で骨が脆くなっているので、簡単に折れます。若い人でも高い所から転落して手をついたときや、交通事故などで強い外力が加わると起きます。子供では橈骨の手首側の成長軟骨板のところで骨折が起きます。いずれの場合も、前腕のもう一本の骨である尺骨の先端やその手前の部分が同時に折れる場合もあります。

リウマチ・骨粗鬆症外来の情報はこちらからご覧ください。

当院では、橈骨遠位端骨折の後のリハビリテーションは、作業療法士が担当しています。

標準的な手術の場合、約8~10週で卒業を目指してリハビリテーションを進めていきます。

どの時期にどのような練習を行うのか、各時期の目標などをまとめたものがあり、それを基準に訓練を進めていきます。

手術後は、手指の腫れがはやく軽減するように、肩・肘・指の運動をしっかり行ってもらいます。

筋力を落とさないように指の筋力を維持する訓練も行います。そして、手関節や手のひらを返す(回内外)運動の練習を行うなどです。

骨折や手術後の状態が異なるので、手術を担当された先生と相談しながら、患者さんの状態によっては、訓練プログラムを患者さんごとにアレンジしながら実施していきます。 

患者さんを担当していて、注意していることがあります。

「声掛け」 と 「宿題」 です。

「手術をすればそのうちに治ると思っていたのに…」ということを患者さんからよく伺います。個人差はありますが、術後は腫れたり、動かしにくい時期があります。痛みやしびれが出ることもあります。何人もの患者さんを診ていれば、問題ない事はわかるのですが、当事者の患者さんは、初めての事ですし、「痛い」=「よくないことが起こっているのでは?」と心配になられたり、使うことが怖くなる場合があるのです。

その対策として、「声掛け」が大切になります。

今後患者さんの身に起きるであろうことを、少し先にお伝えし、対処の方法も合わせてお伝えさせていただきます。また、ちょっと我慢して乗り越える必要のあることについても説明させていただきます。患者さんが理由を理解したうえで色々なことに取り組めるようにできればと考え、声掛けさせていただいています。

「宿題」についてですが、訓練も大切なのですが、訓練以外の時間がとても大切だなと思います。ご自分でもしっかり動かしていただけるように、時期ごとに必要な宿題(自主トレ)を出させていただきます。リハビリ以外にご自分でも注意しながら練習したり、日常生活で使用していくことが手の機能を維持したり、改善するには必要なのです。自宅で困らないように生活上の動作は、できるだけ具体的にどうすればいいかをお伝えするようにしています。

評価表を用いながら、生活上での使用状況を客観的にも評価して、卒業の目安にさせていただいています。

治療は、患者さんと医療スタッフ(先生・看護師・療法士等)の二人三脚。患者さんの気持ちを感じながら、進めることがほんとに良い結果につながるなと臨床をしていて感じることが多いです。

患者さんの生活の為に、これからも関わっていきたいと思います。 
最後までお読みいただきありがとうございました。 

文責:作業療法士Y
*無断転載禁止

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